銀座のヤマハ・スタジオで開催されていた『むかしむかしの素敵なピアノ~19世紀に咲いた華~展』へ行ってきました。浜松の楽器博物館から運ばれてきた6台のフォルテピアノが展示されて、ミニコンサートでそれらの楽器の音色を味わえるという催しでした。

ピアノは1700年頃イタリアで生まれましたが、当時から19世紀のピアノは、現在のものとは、大きさも、鍵盤の数も、弦の太さもペダルの効果も異なっていて、そこから生まれる響きも違っていました。そして、時代や国によって、様々な個性を持つピアノが作られていました。
また、当時は小さなサロンや部屋で演奏会が催されていました。現代のピアノは、より大きなホールでの演奏に向くように変化してきたものです。

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例えば、モーツァルト、ベートーヴェンが好んだウィーンの名工『ワルター』、シューベルト愛用の『グラーフ』、ショパン、リストが弾いていたパリの『エラール』は、それぞれタッチも響きも違った魅力を持つものでした。その楽器だったからこそ、それぞれの作曲家の美しい音楽が生まれたと感じます。

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今は、それらの作曲家の曲を、どれも同じ現代のピアノで弾いていますが、当時のピアノのことを知っていれば、作曲家がどのような音楽をイメージして作ったのかがよく分かります。そして、現代のピアノで演奏するときでも、より細やかな表現になったり、何か違うものが見えてきたりするのではないでしょうか…♪

これまでにもフォルテピアノに接する機会はありましたが、これだけ個性あふれる様々な楽器を目の前にして、その響きを聴き比べて楽しめるのは、貴重な機会でした!!

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