習い始めの4歳児・5歳児は特に、歌うことを大切にしながら、歌ったことをピアノの音でやってみよう、というアプローチをしています。

 先生と一緒に、歌詞やドレミで歌ったりします。慣れてくると、一人でもしっかり歌うことができるようになってきます。

 不思議と、たどたどしくしか歌えないときには、ピアノの音もそうなるし、のびやかに歌えるときには、音も伸び伸びと弾くことができます。

 「遠くの方の人に聞こえるように歌ってみようか~」と声をかけると、5歳児の男の子は、「隣の公園まで聞こえるように~!」とか、「大阪のおばあちゃんまで聞こえるように~!」とか言いながら、楽しそうに歌ってくれます。

 ただ、大声でどなるのでなく、うまく音程をとりながら、気持ちよくのびやかに声が出せるよう、声掛けしていきます。

 また、子どものレッスンだけでなく、大人の方のレッスンでも、階名(ドレミ)でも、ラララ~でもいいので、口ずさんでもらうことが多いです。

 ピアノの音で音楽を表現しようとしても、うまくいかない場合でも、歌だとスムーズに心の中の音楽が出てきます。

 そして、その後で、ピアノを弾いてもらうと、やはり自然に音楽が溢れ出します。

 皆さん、いろいろな曲をたくさん歌いながら、どんどんピアノが上手になっていってくださいね。